日常会話で意外と出てくる場面が多いのが「借りる」という表現。「ペン借りていい?」といった軽い依頼から「銀行からお金を借りる」といったときにも使われます。
この「借りる」を意味する英単語には「borrow」と「rent」があるのですが、はっきり違いがわかっていなかったので使い分けについて調べてみました。
borrowは「無料」で借りる時に使う
borrowには「借りる、(…を)借りる、取り入れる、借入する」といった意味があります。
また、borrowには「誰かのものを一時的に借りる」といった意味を持っています。そのため「ペンを借りられますか?(=ペンを貸してもらえますか?)」と言いたいときは次のようになります。
Can I borrow your pen?
他の例としては次の通りです。
- I borrowed some books from the library last week.「先週図書館で本を借りました」
- Can I borrow your car tomorrow?「明日車を借りれませんか?」
- Can I borrow some money?「お金を貸してもらえませんか?」
- I borrow money from my parents.「両親からお金を借ります」
「無料」と言っているのに、お金に関する例文じゃないか!と思われたかもしれませんが、友人や家族間でのお金の貸し借りはビジネスではなく、お金が発生するものではありません。
そのため、borrowが使われます。
rentは「有料」で借りる時に使う
rentには「賃借する、賃借される」といった意味の英単語です。
rentは「お金を支払って(有料で)借りる」場合に使われます。お金が発生するため「賃借」となるわけです。
日本語でも「レンタカー」や「レンタルビデオ」と言いますが、これもこの単語からきています。
ちなみにですが、rentには動詞としてだけでなく、名詞としての意味もあります。
[名詞] rent:家賃、部屋代、地代、借用料、使用料、貸借料
- I rented a DVD from DVD shop.「DVDショップからDVDを借りました」
- Can I rent a car?「車を借りられますか?」
- We rented a car while we were in India.「インド滞在中にレンタカーを借りました」
borrowでも車を借りるという例文がありましたが、borrowでは「友人から(無料で)」rentでは「レンタカーショップから(有料で)」という違いがあります。
このニュアンスの違いを掴んでもらえると嬉しいです。
その他の借りるという表現
借りるというと「borrow」「rent」がよく耳にしますが、他にもニュアンスの異なる「借りる」という表現があります。
hire:人を雇う
hireは「仕事などで一時的に人を借りる(=雇う)」という意味の英単語です。
旅行先でガイドや運転手を雇ったりする場合などに使われます。予約制のタクシーのことを「ハイヤー」というのもありますが、これはこの単語から来ています。
- I hired a guide in Hokkaido.「北海道でガイドを頼みました」
- I hired an interpreter in America.「アメリカで通訳を頼みました」
lease:長期間お金を支払って借りる
leaseは「契約を結んで一定期間お金を借りる」場合に使われます。
ビジネスの場などでもプリンターや椅子などを「リース」するなどと言うように、土地や建物、機材などを「長期間借りる」場合に使われます。
use:その場で借りる
日本語で「トイレを借りていいですか?」と言うことがあるかと思います。この場合はuseを用いてください。
もし「May I borrow the restroom?」と言ってしまうと「一時的に借りて持っていっていい?」というニュアンスになってしまいます。
その場にあるものをその場で一時的に使う場合は「use」を使ってください。
もし英語で「トイレを借りたいなあ」と言いたいときは「May I use the restroom?」と言ってくださいね。
まとめ
borrowとrentの違いをご紹介しました。
それぞれの単語のニュアンスの違いを掴んでもらえたら嬉しいです。
- borrow:無料で借りる
- rent:有料で借りる
- hire:人を借りる(=雇う)
- lease:長期間借りる
- use:その場にあるものを借りる(=使う)