インドでは1990年代後半から2000年代にかけて都市化が進み、人口が集中する大都市では、交通量が増えたり、建設活動が増えたことで大気汚染の悪化に繋がりました。
その後、2010年代に入ると、首都デリーをはじめとるす大都市での大気汚染が国際的な注目を集めるようになり、2015年には、デリーが「世界で最も大気汚染が深刻な都市」の一つとして報告され、インド国内でもこの問題が大きな社会問題となりました。
今でもデリー・グルガオンを中心とした北インドでは、とくに冬の季節(10~2月頃)に大気汚染が悪化し、大きな問題になっています。
PM2.5とは?
インドでも問題になっているPM2.5とは、2.5μm以下の大きさの微小粒子状物質のことを指します。
PM2.5を吸い込むことによって、喘息・肺炎等のリスクが高まったり、循環器・脳への悪影響、長期に渡る粉塵蓄積により肺がんの発症の可能性もあり得るというように、身体にはかなり悪影響を与えるため注意が必要です…。
PM2.5の汚染状況を調べるアプリ「AirVisual」
インドで生活中にPM2.5の汚染状況をリアルタイムで知るには「AirVisual」というアプリを使うのがオススメです。(サイトで見たい方はこちら)
IQAir AirVisual 大気汚染
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ちなみに、このアプリで用いられている指標はアメリカの「大気質指数(AQI)」というもので、以下の数値から算出されています。
- PM2.5
- PM10
- 一酸化炭素
- 二酸化硫黄
- 二酸化窒素
- オゾン
この大気質指数(AQI)の数値の見方はこちら。
大気質指標(AQI) | PM2.5 (μg/㎥) | 色 | 健康への影響 |
0~50 | 0~9.0 | 緑 | リスクはほとんどなし |
51~100 | 9.1~35.4 | 黄 | 敏感な人は屋外での運動を避けるべき |
101~150 | 35.5~55.4 | オレンジ | 敏感な人は屋外での活動を避けるべき |
151-200 | 55.5~125.4 | 赤 | 健康への影響の可能性が高まる 空気清浄機の使用推奨 |
201~300 | 125.5~225.4 | 紫 | 屋外でのマスク着用推奨 |
301~ | 225.5~ | マルーン | 危険 |
大気汚染の対策方法
そんな大気汚染がひどい北インドですが、わたしが実際に実践している対策をご紹介します。
1. 外出を控える
結局はこれ1択です。
元々大気汚染の有無にかかわらず、外に洗濯物を干したり、歩いてでかけることはほとんどないのですが、空気が汚くなったらなるべく屋外での活動は避けるようにしています。
2. 外出時はマスクを着用
とはいえ外出が必要なこともあると思います。そのときは常にマスクを着用するようにしています。
インドのマスクはあまりクオリティが高くないため、我が家は、PM2.5に対応しているマスクを日本から持ち込み常にストックするようにしていました。
3. 帰宅後はすぐに手洗い・うがい
外から帰ってきたら、まず手洗いうがいをしましょう。
こちらも日本からハンドソープやうがい薬を持っていきストックしていました。
4. 空気清浄機を設置
我が家はリビング・寝室に空気清浄機を設置し、冬の時期は24時間稼働しています。
子ども部屋などが別にある場合は、基本的に各部屋に1台ずつ設置するのを推奨します。
5. 隙間テープで窓の隙間を埋めておく
そもそもインドの物件は立て付けが悪い部分が多く、隙間風などが入ってくることも多々…。
そのため、引越時には「隙間テープ」を持っていき、窓や玄関などの隙間をできるだけ埋めました。
この隙間テープも時間が経てば劣化してしまうため、冬の時期直前に新しいものに変えるようにしています。
おわりに
インドは1年中暑いイメージがある国ですが、冬の北インドは世界的にも問題になっているくらい、大気汚染がひどい国でもあります。
喘息持ちの方や呼吸器系の疾患がある方などは、もし冬にインド旅行を計画される場合は注意をしてください。
今回紹介したアプリ「AirVisual」を使えばリアルタイムで各エリアの汚染状況を調べることができます。
こちらをチェックして、マスクを多めに持っていくなど対策するようにしてみてください。
参考になれば幸いです!